宮部みゆき「模倣犯」
う~~ん、5冊、長かったけれど、やっぱり宮部さんは凄かった。
シビレてます。。。。
登場人物が多く、その一人一人の人間を実に丁寧に深く描きつつ、ストーリーの展開が見事なので読み進めながら何度か唸ってました。宮部さんの人間を見る目はすごい。。
読みながら,「人間を知る」意味で、ものすごく勉強になりました。
そして、最初から最後まで豆腐屋のお爺さん「有馬義男」の人間としての気骨の太さは、実に格好いい。
宮部作品「火車」「理由」「模倣犯」ときたら
さあ~、次は前畑滋子のその後という、「楽園」を読みましょうかねえ。明日本屋さんへ行こうっと。
良い本と出会えた時は、ホント良い気分になりますね。{%チョキwebry%}
(以下、有馬義男が最後に犯人網川浩一に云う台詞。
一見、頭が良くて、他人を見下して生きてるピースこと網川浩一は、簡単に人を騙し、多くの他人の人生を狂わせる。)
私はこの台詞は村上ファンドの「ムラカミ」やホリエモン、そしてオウムの麻原etc・・・に向けて言ってるように聞こえます.。(私の備忘録の為 5刊 P482より抜粋)
「人間はな、ただ面白がって、ただ愉快に、ただ世間様からちやほやされて、派手に世渡りできりゃ、それでいいってもんじゃないんだ。てめえの言いたい事だけ言って、やりたい放題やって、それでいいってもんじゃないんだ。それは間違ってるんだ。あんたはたくさんの人を騙したが、結局はその嘘もばれた。嘘は必ずばれる。本当のことっていうのはな、網川。あんたがどんなにに遠くまで捨てに行っても、必ずちゃんと帰り道を見つけてあんたのところに帰ってくるもんなんだよ。
どうあがいたって、どんな偉そうな理屈をこねたって、歪んで、壊れて、大人になるまで大事なものを何一つ掴むことが出来なかった哀れな人間に過ぎんよ。
世間を舐めるんじゃねえよ。世の中をあまくみるんじゃねえ。あんたにはそれを教えてくれる大人がいなかったんだな。ガキのころにしっかりとそれを叩き込んでくれる大人がいなかったんだな。だからこんな風になっちまったんだ。このひとでなしの、人殺しめ。」