60歳からの人生(旅)ノート

猫とAppleと米国株が好き

人生すべて当たりくじ(講演会の備忘録&著書)

9月11日(土曜日)「塙 昭彦氏」株セブン&アイ・ホールディング社長の講演会を聞きに行った。

(備忘録)

自分の人生に、外れくじはない。どんな逆境のなかでも、苦しい生活をしている最中でも、いまが当たりだ

東京空襲で焼け出されて長野へ疎開し、その日食べるものがない極貧の生活を経験。

戦後、両親が始めた映画館の経営が大当たりするが、不審火で丸焼けになり、

財産のすべてを失う。再び中学・高校と赤貧を洗うがごとき生活を経て大学へ

入ったものの、学生自治会活動に没頭したため就職のチャンスを失う。

そんな著者がふとした縁でイトーヨーカ堂に入り、青果バイヤーとして辣腕をふるう一方、

労働組合執行委員長、女子バレーボール部監督(日本リーグ優勝)など、普通の

サラリーマンが経験できないような仕事に従事。

そして1996年、「専務取締役中国室長」の辞令を受け、

25000人の部下を持つ身から、たった一人で中国へ赴任。

わずか10年余りで中国イトーヨーカ堂を11店舗、

売上1000億円の規模にまで育て上げた著者が語る、

「前向き人生の歩き方」「仕事の取り組み方」

「サービスの真髄」「リーダーの哲学」

「小売業成功のノウハウ」。

(1)人生はすべて当たりくじだ

母親と二人きりの生活をしているときも、寝る前に必ず母親は私を呼び、

「『うっかり』と『しっかり』は、たった一字の違いだよ。

お前は、どっちの道に進むんだい、。おやすみなさい」といいました。

「どんなときでも、くよくよしちゃいけない。

悲しいときや、うれしいときが、これからもたくさんくる。

悲しいとき、自分がいちばん悲しいと思っちゃいけない。

へこたれるな、へこたれるな」

「今日より明日は必ずよくなる」

と信じていなければ救われないような人生を送ってきました。そこから、

「自分の人生に、外れくじはない。どんな逆境のなかでも、苦しい生活をしている最中でも、いまが当たりだ、当たりだ」

と思って生きるようになったのです。

世間の人はどうでもよいのです。すべては本人の気持ち次第なのです。

逆に、誰もがうらやむようなポストに昇進しても、不満をいう人もたくさんいます。

そんな人は何年かのうちに降格したり、消えていったりします。

私自身、そういう人をたくさん見てきました。

要は、自分自身が「当たりくじだ」と思って頑張り、

努力するかどうかにかかっているのです。

「当たりくじだ」と思えない人は、

必ず、いつかダメになっていきます。

(2)軽量級ボクサーに徹せよ(=商売の世界でも同じ)

・フットワークがいい

・手数を打つ

・スピード感

・戦況を読む

・減量に徹する

(3)私の好きな4つの言葉

「嵐の中でも、時は過ぎる」

「朝の来ない夜はない」

「降り止まない雨は、降ったことがない」

「冬来りなば、春遠からじ」

(4)三感の実践

感動する商品。売り場

感激する接客、サービス

感謝する礼節、心情

(5)ダーウィン種の起源」~適者生存

「最高に強い種(たとえば恐竜)が最高に知的(=人間)な種が生き残るわけではない。

周囲の変化にもっとも適応した種が生き残る」

★人生、すべて当たりくじ!★

目次

まえがき

第1章 人生の心得

 戦争で「貧乏のどん底」を味わう

 大当たりした映画館を火事で失う

 母親に学んだ人生の真理

 上を見ればきりがない、下を向いてもきりがない

 たった一人だけ中国行きの辞令を受ける

 腕が11カ所にわたり複雑骨折に!

 漢方の先生に気絶寸前の荒療治を受ける

 自分が怪我したことが「当たりくじ」なのだ

 本物の「筋金入りの男」となる

 人生で大切な「5つの”あ”」

第2章 仕事の心得

 人間は経験や失敗から学ぶ

 目は一代、耳は二代で、口は三代

 やってみなければ、誰もわからない

 歩みを止めたらビジネスチャンスは訪れない

 グラウンドを大きく使え!森を見よ!

 お客様に買ってもらえない責任のすべては売る側にある

 「着眼大局、着手小局」と「熱腸冷眼」

 変わらなければ、変わらない

 社員の成長なくして、業績の成長なし

 発表の評価基準5原則

第3章 サービスの心得

 中国の新聞には折込チラシがない!

 遠くの美人より、隣のお婆ちゃん

 中国人パートタイマーの美談が新聞記事に

 小売業で働く人の必須条件は3S

 涸れた井戸からは水は汲めない

 「三感の実践」ができていますか?

 「感激する実践」ができていますか?

 「感激する接客・サービス」はどこから生まれるか

 給料はお客様からいただいていることを忘れるな

 「アイドマの法則」を知っていますか?

第4章 リーダーの心得

 3Aこそリーダーの必須条件

 「訓練」と「教育」は違う

 なぜ最初の職場をすぐに辞めたか

 タイで学んだ部下掌握術

 「率先垂範」と「即断即決」

 「桃太郎」に学ぶリーダー論

第5章 小売業成功の心得

 軽量級ボクサーの必勝法

 5項目ができない会社は滅びる

 勝てば官軍、負ければ賊軍

 売り場は正直に教えてくれる

 売り場利益アップの5原則

あとがき

塙 昭彦

セブン&アイ・フードシステムズ代表取締役社長。イトーヨーカ堂取締役中国総代表。

1942年、東京都生まれ。1964年、青山学院大学経済学部卒業。卒業後、東南アジアを旅し、1967年、イトーヨーカ堂入社。

1970年、イトーヨーカ堂労働組合結成発起人、中央執行副委員長に就任。

1973年、イトーヨーカ堂労働組合執行委員長、現セブン&アイグループ労働組合連合会長はじめ、上部団体役員に就任。

1982年、すべての労働組合の役職を退任し、イトーヨーカ堂へ復職。

イトーヨーカ堂首都東ゾーンマネジャー、女子バレーボール部オーナー兼部長兼総監督を務める。

のちに、バレーボール女子日本リーグ、日本選手権にて優勝する。

その間、オペレーションサポート部GM(総括マネジャー)、食品事業部長、

衣料事業部長、営業本部長を経て、

1996年、専務取締役中国室長として、北京に着任。以降、中国事業に没頭。

2007年5月、中国より帰任。現在、セブン&アイ・フードシステムズ代表取締役社長、

セブン&アイ・ホールディングス取締役、イトーヨーカ堂取締役中国総代表